安全安心防災教育センターの取り組み方針
当センターの母体である構造・材料開発研究センター(現構造・材料開発研究部門)の発足のきっかけとなった阪神淡路大震災では日本のどの場所も災害に対して安全とは言えないことを思い知らされ、また東日本大震災からは構造物に頼り切った防災対策は不十分であることが明白となりました。当センターではこの事実を踏まえ、母体のハード面の防災開発研究に加え、ソフト両面からの防災・減災に取り組んでいきます。また、地域が発展するためには、自然災害だけでなく、交通災害をはじめとするさまざまな災害に対する対策に加え、福祉の高度化ほか生活全般に亘る安全安心の充実が必要であり、また、我々の大切な財産である瀬戸内の豊かな環境を保持、活用していくことが不可欠です。瀬戸内の恵まれた環境を活かしつつ、我々が一生住みたい、子供にも住ませたいと思える、そのような住みよいまちを作り上げていくために、地域の人々の思いと工学のテクノロジーを融合させて新たなまちのかたちを作り上げる、そのような共同体をスマートコミュニティーと名付け、この創生を新しくに結成されたスマートコミュニティー教育研究部門が担います。当センターでは、このような安全安心、環境に対して工学の立場から貢献し、地域連携・ものづくりの高度化を推進して地域の活性化・発展に取り組みます。
安全安心防災教育センター長
仲嶋 一

構造・材料開発研究部門
この部門では、地震に対する防災を目的として、土木・建築など構造物の耐震性を構造・材料の分野から研究するだけでなく、その性能評価法や使用する耐震性新機能材料の開発など、耐震性に関する総合的な研究を行っています。鉄筋3階建ての建物には、中四国で最大規模の耐震研究が行える環境が整備されています。次世代の耐震構造システム開発と性能設計法推進を行う国内でトップクラスの施設として、大きな期待が寄せられています。

大型構造物実験室

新材料試作装置
・旧構造材料開発研究センターのオリジナルサイトはこちら
スマートコミュニティ教育研究部門
この部門では、社会の安全とスマートコミュニティをキーワードとして、各種の安全・防災技術、先端的ものづくり技術、福祉を念頭においた住環境のデザインなど、ひとの安全で豊かな生活を支える技術を総合的に研究します。さらに、社会安全工学教育を工学部の基盤教育として、産業界においてもっとも必要とされているクリエイティブな人材をアクティブラーニングにより育成する教育を実施します。これらの教育と、ものづくり教育・研究を融合し、安全な社会の構築に貢献する技術者を育成します。

文部科学省委託事業「学校施設の防災力強化プロジェクト」
工学部と安全安心防災教育研究センターでは、「地震・津波・竜巻・土砂・火山災害等に対応したソフト・ハード一体となった学校の防災対策」が平成28年度の文部科学省の「学校施設の防災力強化プロジェクト」に採択されました。